皆さんこんばんは。タキビストBo-taです。
元気に薪活してますか?
先週末の11日~13日、大分県佐伯市に行ってきました。
何をしに行ってきたのかというと、
「秋の寒川祭り in佐伯」に参加するためです!
(本当は「アウトドア × 防災 イベント ‐ 日常から始める楽しく備える暮らし」が正式名称です笑)
11日は、夕方から寒川夫妻による著書『「サボる」防災で、生きる』についての講演会。
12日は、焚き火カフェ。
13日は、スタディートレッキング。
という具合に、寒川さんを3日間満喫できる贅沢なイベントとなっております。
12、13日のプログラムは人数制限があったのですが、無事に両日とも予約でき、ずっと前からウキウキワクワクこの週末を待ちわびておりました。
そしていよいよ11日となりました!
天気もよく、星空も見える中講演開始。
隣には美味しそうなキッチンカーも来ていたので、カレーを頂きながら講演を聴けるという贅沢。
(本当は焚き火しながら聴きたかったけど、到着時間が遅くなり断念)
「おー、あれが書籍に載っていた寒川さんのテントか、確かに大きくて快適そうだ。」なんてことを思いながら、寒川夫妻のお話を聴いておりました。
浄水器の紹介もあったのですが、浄水器は、そんなに高いものでもないし、嵩張るものでもないし、常に1つ鞄に入れて携帯しておいてもいいのかもしれない。家に1つだけ置いていても、災害は、いつどこで発生するか分かりませんからね。
浄水器で飲める水さえ確保できれば、なんとかなる確率はグッと高まると思う。
講演会も終わり、寒川さんのところへご挨拶。
InstagramのコメントやDMで交流させていただいていたものの、こうやってお会いするのは初めてです。
「InstagramのBo-taです」とご挨拶したところ、「あー、焚き火を生業にしている珍しい方ですね」と、にこやかに応対してくださいました。
念願叶って、ようやくこうしてお会いすることができました。感激です!
しかも、ちゃんと焚き火活動のことを認識してくださってて嬉しい限りです。
明日も明後日も予約できたので、3日間よろしくお願いしますと話していると、近くに座っていた方々もなんと明日明後日とも予約しているとのこと!
秋の寒川祭りの同士がいました笑
しばし談笑させていただいて、ホテルへ帰宅。
2日は、夕暮れから夜にかけてのイベントだったので、日中はホテルがある臼杵市周辺をぶらぶら。
朝食のパンを買いに行った「ウエムラブレッド」さん。大当たりでした。
パンも美味しかったし、お店の方も良い方で、楽しくお話させていただきました。
しかも、近々長崎でもパンを卸すことになる店があるとのこと!楽しみです。
お昼ご飯は、「ランチ&カフェ 野菜ごはん」で美味しくいただきました。
そして、夕暮れ時となり、いよいよ待ちに待った焚き火カフェです!
焚き火カフェも、スタディトレッキングも、おそらく九州初開催ではないでしょうか。
昨日お会いした方々とも再会しご挨拶。
そして、いよいよ会場へと向かいます。
おー!!!
井崎川と番匠川が合流するポイントの、ちょっと小高い丘になったところに、素敵な空間が準備されています。
流木で作られた焚火カフェの看板、トナカイファーの敷物、そして真ん中にはもちろんJIKABIが。
火を点ける前に、すぐ側にある木の方へ。
台風被害で倒れてしまった木があったのですが、根っこから抜けて倒れており、その穴の部分には大小様々な石が転がっていました。
偶然にも日の目を浴びることになったこの石を、1人1個ずつ拾い、焚き火カフェの場所へと戻ります。
この石を何に使うのかというと、JIKABIの縁の部分に並べます。
何で並べるのかって?
風除けと、蓄熱のために。
そして、火熾しスタート。
今回使う薪は、全てこの近くの川のほとりで拾ってきた流木たち。
これは、台風被害で上流から流れ着いた木々で、次の日に見ることができたのですが、本当に大量の木々が、川の端の土手にきれいに並んでました。みんな川の流れの向きに。
九州人憧れの白樺を使って火熾し。(九州には生えていない)
寒川さんのお話を聴きながら、どんどんと育っていく火を眺めます。
そして、火が育ったら、みんなで珈琲豆の焙煎を。
みんなで回しながら焙煎し、最後は私のところに。
すると「Bo-taさんはいつもやられているから、最後までよろしくね」と、寒川さんに託されました。
皆さんのために、しっかりと焙煎させていただきます。
香ばしい匂いが漂う中、1ハゼがきて、その後2ハゼも。
皆さん興味津々で香りや音を楽しんでいる様子でした。
そして、無事にミッションをやり遂げましたよ。
しかし、ずっと使い続けているというこの焙煎器が、良い味出しててかっこいいな。
今回は、このみんなで焙煎した豆をドリップで、そしてレンメルコーヒーの豆で煮出し珈琲を、2種類の珈琲を飲み比べするとのこと。
珈琲に使うお湯を沸かしていくのですが、煮出し珈琲の方は普通のケトルで、ドリップの方はケリーケトルを使っていきます。
このケリーケトルの方で、驚きの出来事が。
なんと、直接焚き火の上へと置いたのです!
今まで、ケリーケトルと言えば、あの台の上に置いて火を焚いてお湯を沸かさないといけないと思い込んでいたので、この方法は盲点でした。
火にかけられている姿を見れば一目瞭然なのですが、ちゃんと下部に隙間を作って焚き火の上に載せると、いつものように煙突効果で真ん中からしっかりと炎が吸い上げられています。
こうしないといけないという思い込みはだめですね。
とても勉強になりました。
そして、皆さんお馴染みのこの光景!
本などに掲載されている写真で見たことある人も多いんじゃないでしょうか。
寒川さんが、火吹き棒で吹くところ。
目の前で見ることができました!!
美味しい珈琲も2種類完成し、みんなで木の枝に刺したマシュマロを焼き、寒川さんがお世話をしてくれている焚き火を眺めつつ、寒川さんのお話を聴きつつ、良い時間が流れています。
著書の裏話的なのも聴くことができました。
竪穴式住居の話も興味深かったです。
寒川さんもおっしゃってたのですが、この小高い丘の上でみんなで焚き火を囲んでいる様子を、少し遠めから見ると、本当に雰囲気が抜群でした。
そして、終了時間も近づき、薪も程よく燃え切ったところでお開きに。
いやー、本当に最高の時間でした。
いつも焚き火でもてなす側なので、こうやって最高のおもてなしを受け、改めて焚き火っていいなと思いました。
これからもまた、私も皆さんにいい焚き火場を提供していくぞと、より一層やる気が出ました。
あ!!この時の石達、記念に持って帰ればよかった。しまったなぁ。
そしていよいよ千秋楽、3日目のスタディトレッキングの日となりました。
天気予報が午前中まで雨だったため、当初の時間からずらしてお昼スタートに。
この判断がよかったようで、イベント開始時は良い天気に。
まずは、寒川さんから説明を受けます。
やっぱり水は大切だな。
企画者の方がノブさんというのですが、相当な雨男らしく、ちょっと雲行きがあやしくなってきました笑
しかし、その後用事があってこの場を離れたので、また無事にお日様が笑
説明を聞いた後に、昨日の焚き火カフェで使った薪を拾ったという場所へ。
先程も書きましたけど、本当に流れに沿ってきれいに流木が並んでいました。
行政の方が台風後にゴミだけは拾ったのか、元々少ないのか分かりませんが、流木に混じっているゴミが少ないのも印象的でした。
その後は、川沿いの山側を少し散策し、そのまま川を渡り反対岸の、昨日焚き火をした小高い丘の方へ。
みんなお揃いのリュックを背負って、寒川隊長を先頭に歩いていきます。
我ら、寒川探検隊なり。
そして最初に説明を受けた川原へと戻っていきます。
その帰り道で、枯れ枝やススキなど、燃えそうなものを各々拾って帰ります。
川原へと着いたら、改めてリュックの中に入っている道具の説明を受けます。
ここで、浄水器の登場です。
川上の方に工場など汚染物質を流しそうなものもなく、魚などの生き物が泳いでおり、植物も生えている。
最低限そういったところはチェックして、飲んでも大丈夫な水かどうかを判断します。
川底の土が舞わないようにそっとすくってパウチの中に入れ、浄水器を通してろ過します。
まずは、お米を炊いていきます。(お米は、地元のもの)
お米を入れた保存袋に、同量程度のろ過した水を入れます。
そして、それを大鍋の中へ。この方法だと、焚きあがったお米をそれぞれ袋ごと受け取ればいいので、誰かの手に触れたりすることもなく衛生的ですし、繰り返し行えばどんどんとお米を炊いていけます。
これはいい方法ですね。
そして、川で汲んだ水の残りをろ過して、ケリーケトルの中へ。
スープと紅茶用にお湯を沸かしていきます。
火熾しの際には、先ほど各々拾った燃えそうなものを使います。
着火した後の主燃料は、なんと牛乳パック。
牛乳パック2本分あれば、お湯を沸かすことができるとのこと。
本当ですか?
火熾し前に、まずはナイフの使い方や火熾しのレクチャーを受けます。
なるほど、ファイヤースターターが小さい場合は、こうやって持って固定すれば安定するのか。勉強になります。
さ、火を点けましょう。
今回火口に使うのは、シュロの皮。いつも麻紐ばっかりなので、こちらを使ってみました。
ごわごわしていますが、ほぐしてフワッとさせておくと、無事にファイヤースターターの火花で火が点いてくれました。
火が点いたら、ケトルを載せ、上の穴から牛乳パックを縦に裂いたものを投入していきます。
火を絶やさないようにどんどんと牛乳パックを投入していくと、用意した牛乳パックを使い切る前に、無事にピーっとお湯が沸きました!
疑ってすいません。
ピーっとなったら牛乳パックの投入はや止め、中に残っているものが燃え尽きるまで待ちます。
ケリーケトルってやっぱり便利ですね。
無事にご飯も炊けたので、保存袋の上から食べやすいようにおにぎり状に形を整えます。
まずはそのままぱくり。
炊く前にお米を研いでいないのですが、特に違和感はなく問題ありません。
美味しいご飯です。
その後は、これまた地元の調味料や食材で味付けしてもぐもぐ。
クルミを石でかち割って、おにぎりに投入。
いやー、美味しかったです。
最後に残りのお湯で〆の紅茶を淹れて飲み、全プログラム終了。
3日目も、大満足でした。
時間をずらして開催したこともあり、終了時にはちょうど夕日に照らされて良い雰囲気に。
みんなのやりきった達成感をより一層感じさせる、良い演出をしてくれますね。
濃厚な3日間を過ごすことができました。
寒川一、せつこご夫妻、企画者のノブさん、そしてノブさんのご家族や関係者の皆様、本当にありがとうございました。
おかげさまで、大変有意義な3日間を過ごすことができました。
秋の寒川祭り in佐伯、大満足です。
多くの学び、そして今後の活動への活力をいただくことができました。
また、偶然にも3日間イベントを供にすることになった、自然を愛する、楽しいことをやろうっていうのが伝わってくる素敵な人たちと出会えたのも大きな収穫です。
(帰り道のSAでも偶然一緒になるという笑)
濃厚な3日間だったので、だいぶ長いブログになってしまいましたが、最後に簡単にまとめを。
今回のイベント中や、イベント後のオフの時間などに寒川さんと色々とお話させていただいたり、プログラムを通して感じたことは、「何事に対しても思考し、創意工夫をすること」がなによりも大切だということ。
キャンプでは、忘れ物をしてしまう場合もあります。
そんな時に、道中で買い足したりするのではなく、今持ってきているものを組み合わせてどうにか対処できないか、現地で調達できるもので上手く対処できないかを検討してみる。
また、新たな道具を買い足すのではなく、今持っているものの組合せや使い方を変えてみたりして、もっと便利になったり効率が良くなったりする使い方ができないか検討してみる。
こういった、日頃から楽しく色々と思考しながら試行錯誤することで、考える力や物事を見る力が鍛えられ、災害時にもその力が役に立つのではないか。
畏まった防災訓練だけではなく、キャンプに行った時や日頃から楽しく色んなことを考えたり経験しておくことが、より実践的な防災力が身につくのではないかと思います。
そして、焚き火を愛する寒川さんとお話させていただき、また焚き火での所作を見たりおもてなしを受け、より一層焚き火への愛が深まると同時に、この「本物の火」、先人たちが絶やすことなくずっと使い続けてきた火を、決して絶やしてはいけないと思いました。
オール電化の家も増え、ガスの火すら見ない人も増えていると思います。焚き火は煙が・・・と言われ、文字通り煙たがられたりしていると思いますし、今後もそういったことが増えていくと思います。
火との距離ができてしまって、身近に感じていない人が増えてくると思います。
今一度、皆さん火の周りに集まりませんか。
まがい物ではない本物の火を、これからも多くの人に伝えていきます。
良炎を、貴方に。
p.s.竪穴式住居での焚き火、是非とも次回はご一緒させてください!
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